2015年10月16日金曜日

● お誕生日 ●



大人の人の中には、誕生日がくるたびに
「また一つ歳をとってしまった」「憂鬱だ」という人がいるよね。

私には大人の人の気持ちは分からないけれど
少なくても前の誕生日からの1年間
元気に生きてきたということだよ。
だから、何歳になるお誕生日でも
「おめでとう」と言っていい日だと思うんだ。

もしそうは思えないというのなら。
「お母さんありがとう」と心の中でつぶやく日にしたらどうだろう?
「お母さんありがとう」って言う日は、母の日なんかじゃなくて
あなたのお誕生日かもしれないよ。
だって、その日のお母さんは
あなたのために、すごく痛い思いをしたはずだ。
自分の命と引き換えになる覚悟したお母さんもいると思う。

「どうして自分を生んだんだ?」と
恨んでいる人もいるかもしれないね。
でも、こう考えてみたらどうかな?
一部の例外を除けば、ある程度の年齢になったら
自分の人生は自分の努力で変えられるよ。
「生まれてきてよかったな」と思える人生に変えていったらどうかな?

私のように病気を持っていて
「人生を楽しく過ごしてないのにおめでとうっていわれても・・」
という人もいると思う。気持ち、とてもよく分かる。
確かに元気な人と比べたら、手持ちのカードは多くないもんね。
でも、どれだけ悲しんだり恨んだりしても
私たちは自分の身体で生きていくしかない。
与えられたものを最大限に生かして
如何に楽しみを見つけて生きてくか。
それは一種の知的なゲームだと思うんだ。

一命はとりとめたものの
身体の自由を奪われたおじさんがいてね。
「どうせワシは『お釣り』で生きてる人生だから」
と吐き捨てるように言ってたのね。
『お釣り』というのは、死に損なった人生という意味だと思う。
「若いくせに生意気な!」と怒られたら怖いから黙ってたけど
『お釣り』なんだから、賢いお買い物をしないといけないよ。
お釣りで買えるものは少ないからね。


お誕生日を迎えた方。
今あなたの境遇がどうであったとしても、
お誕生日を悲しまないでください。
そして、次のお誕生日を迎えた時に、
「去年よりも何がよくなったかな」と、しっかり自分を振り返る
そんな節目だと思ってみてはどうでしょう?


もし私に、白髪が生えたりシミやシワができる年齢が訪れたら
「お母さんありがとう。生きてて楽しいよ」
と笑って言える、そんな年齢の重ね方をしていけたらいいな。



お誕生日、おめでとうございます。